多くの人がやりがいを持って介護の仕事に取り組んでいます。介護の仕事は楽な仕事とは言えませんが、人から必要とされる魅力的な仕事の一つです。しかし、残念ながら、長続きせずに退職してしまう人も少なくありません。そのため、高齢者の増加と相まって、介護業界は慢性的な人手不足に陥っており、それによって起こる仕事のハードさが退職理由としてよく挙げられています。

働いている事業所に在籍する介護士の人数が減ると、その分をほかのスタッフで補わなければならないため、必然的に残業が増えたり、労働環境が過酷になったりしてしまうことはよくあります。そして、その環境が別のスタッフの離職や転職につながって、悪循環を起こしているのです。

しかし、この人手不足の連鎖が起きてしまうと、介護事業所の評判は落ちてしまいます。新たな人材を雇用しようとしても、口コミで悪い噂が広まると、人員の確保も無渦かしくなるので、退職者は本当の退職理由を公言することは控える傾向にあります。これは介護業界に限ったことではありませんが、ネガティブな退職理由は好まれないからです。したがって、多くの場合は、やむを得ない自己都合だったり、ポジティブな内容に置き換えられるケースがほとんどです。

そのため、新たに介護業界に参入する人や、転職で他の事業所に移る場合は、しっかりと応募先の職場の情報を調べたほうがいいでしょう。そして、人の出入りが激しいところは避けて、十分な介護職の人員配置がなされている事業所に注目するようにしましょう。